「ETCカードの紛失や盗難に遭う。」自分には無縁なことだと思っていませんか?
自分は大丈夫と思っていても、落としてしまうこともあります。事前に対処法を知っていれば、そういう状況に遭ったとしても慌てずに行動できます。
今回はETCカードを紛失・盗難時の対処法・再発行の仕方や補償内容について、各ETCカード別にまとめました。
実際に紛失・盗難に遭った人にも役立つと思いますので、参考にしてみてください。
目次
ETCカードが紛失・盗難に遭った場合の対処法は?

クレジットカード会社発行のETCカードの場合
まずは、紛失したことをクレジットカード会社に連絡します。外出先で失くした場合は、連絡先がよく分からない場合もあると思います。
ETCカード番号があると照会しやすいですが、覚えている人は少ないと思います。
そのときは、名前や生年月日、クレジットカードの番号などで照会できますので、とにかくできるだけ早く連絡しましょう。
その後の手続はカード会社により異なりますので、連絡をしたときに確認してください。主要な連絡先は以下の通りになります。(50音順)
アメリカン・エキスプレス | 0120-020120 |
---|---|
イオンカード | 0570-079-110 |
エポスカード | 03-5340-3333 |
オリコカード | 固定電話:0120-828-013 携帯電話:0570-080-848 |
セゾンカード | 0570-064-107 |
セディナカード | 03-5638-3511 |
三井住友カード | 0120-919-456 |
ヤフーカード | 0120-71-5971 |
ライフカード | 0120-225331 |
楽天カード | 0120-86-6910 |
dカード | 0120-300-360 |
JCBカード | 0120-794-082 |
NICOSカード | 0120-159-674 |
ETCパーソナルカードの場合
ETCパーソナルカードを盗難や紛失で失くした場合、規約ではその届け出を所定の書面にて行うとありますが、最初から決まった書面が用意されているわけではありませんので、まずは電話で連絡します。
届け出をした後に失くしたカードが見つかった場合、すみやかにその旨を連絡する必要があります。そのカードについては、連絡した道路事業者からの支持があるまで使用できません。
- ETCパーソナルカード事務局:TEL 044-870-7333
ETCコーポレートカードの場合
ETCコーポレートカードは、
- 東日本高速道路株式会社
- 中日本高速道路株式会社
- 西日本高速道路株式会社
が発行しているETCカードですが、「高速情報協同組合」などの窓口になっている組合を通して作成した場合、その組合のホームページに「ETCカード紛失届」が用意されています。
それを印刷して記入したものを、窓口会社にFAXします。FAXがない場合は、コンビニのFAXを利用すると便利です。
とにかく早く連絡すること
連絡をしてカードを停止してもらわなければ、不正利用される可能性もありますし、紛失したのに連絡をしなかった場合は、補償を受けられない可能性もあります。
連絡することによるペナルティなどはありませんので、早めに連絡をすることをおすすめします。
ETCマイレージサービスの停止も必要

また、各カードともETCマイレージサービスに登録している場合は、こちらにも連絡して停止してもらう必要があります。
利用停止手続きには、3通りの方法があります。インターネットでの手続きが簡単なのでおすすめです。
インターネットでの手続き
ログイン後、上のメニューにある「利用停止」をクリックして手続きします。注意事項を確認後、「利用停止申込」ボタンをクリックしてください。
自動音声ダイヤルでの手続き
プッシュホンなどの、トーン発信できる電話で以下の番号へ連絡します。24時間対応しています。
その後の手順は画像を見たほうがわかりやすいので、リンク先を参考にしてください。
- 050-2015-1010
- 参考:ETCマイレージサービス「音声ダイヤルの利用方法」
電話による手続き
以下の番号へ連絡します。
なお、電話の手続きでは個人情報保護の観点から、本人確認がありますので時間がかかることがあります。本人以外の電話は、受け付けていませんので注意してください。
- 0570-010125(ナビダイヤル)
- 045-477-3793(携帯電話、PHS、IP電話など)
- 平日9:00~21:00、土日祝日9:00~18:00
停止中は、サービスの利用(ポイント発行、ポイント交換、還元額の利用、自動還元サービスの適用等)、登録情報変更、パスワードの変更ができなくなります。
再発行でETCカード番号が変更になった場合には、登録カード変更の手続きが必要になります。

再発行について

クレジットカード会社発行のETCカード
再発行については、紛失の連絡をしたときに案内があるかもしれませんが、無い場合は再発行時にもクレジットカード会社のインフォメーションセンターに連絡します。
再発行にかかる時間はカードを作ったときと同様、1~2週間程度です。再発行手数料がかかるカード会社もあります。
再発行のときに簡単な再審査がありますが、よほどのことがない限りは問題ありません。
ETCパーソナルカード
再発行の理由を添えて、所定のカード再発行申込書を道路事業者に提出します。
発行手数料はカード1枚につき、消費税込みで1,234円かかります。
ETCパーソナルカードの場合は、補償がないに等しいため、ほぼ間違いなく再発行手数料がかかります。利用料金に加算されて請求されますので、引き落としとなります。
ETCコーポレートカード
再発行を受けるためには、前述の方法で紛失届を組合等の窓口に提出しなければいけません。
紛失届を提出した日から起算して、1ヵ月以内であればカード再発行の申し込みができます。
紛失届を提出した後にカードを発見したときは、ただちに発見届というものを提出しなければいけません。
発見したカードは、窓口会社から指示があるまで使用できません。
また、カードの再発行を受けた後に紛失したカードを発見したときは、返却届と紛失したカードを窓口会社に返却する必要があります。
発見届や返却届などの書類は、紛失届と同様、窓口会社のホームページからダウンロードできます。
盗難でなくとも、念のため警察にも届け出ましょう

外出時に紛失しているのに気づいたら、それが盗難かどうか分からなくても、念のため警察に届けたほうがいいでしょう。
もしかしたら、近くの交番に届けられている可能性があります。それにカードの補償を受ける条件に、警察に届け出を出すことが入っている場合もあります。
警察には、盗難届や紛失届を提出するようになります。そのときに受理番号を発行してもらえますので、これを大切に保管しておきましょう。

盗難による被害はどの程度?補償は受けられる?

クレジットカード会社発行のETCカード
クレジットカード会社発行のもので、ETC支払い機能とクレジットカード機能が一体となっているカードだと、ショッピング機能もあるため、被害はカードの限度額までになる可能性があります。
ETC機能のみでも、限度額は元のクレジットカードの限度額と同じですが、ETCカードはETCゲートでしか使えないので、高速道路で短時間の間に高額料金を使うのは難しいです。
したがって、そこまでの被害は出ないと思われます。
そのため、紛失届などが出ていて、その番号が利用されたときに、車のナンバーが一致しなければ、すぐにわかります。

ただ、被害が出たとしてもほとんどのクレジットカード会社には補償がありますので安心です。
補償内容はカード会社によって異なりますが、届け出日を含め60日以内なら全額補償してもらえるといった内容が多いです。
ただし、これはカードを正しく使用していた場合に限ります。
利用時に規約違反していた場合、補償は受けられません。特に、「他人に貸す」という行為には注意が必要です。
これが違反だということを知らない人も多いと思いますので、十分気をつけてください。
また、ずさんな管理による紛失は自己責任として補償の対象にならなかったり、再発行手数料がかかったりする場合があります。
ETCパーソナルカード
ETCパーソナルカードは、デポジット金額の80%が利用限度額になっており、それを超えるとカードが即停止になります。
そのため、それ以上の被害はありません。デポジットが多ければ、それだけ被害も大きくなります。デポジット最低額の20,000円では、16,000円程度の被害しか出ないということになります。
気をつけなければならないのは、ETCパーソナルカードはクレジットカード会社発行のETCカードのように補償がないということです。
ETCコーポレートカード
ETCコーポレートカードについては、作成の窓口となっている各協同組合によって規約が異なりますが、カード補償料、カード保守サービス料といった料金を支払うことで、不正利用に対して最高30万円程度の補償を受けられます。
料金は年間500円程度なので、コストも低めです。ホームページに記載がない場合もあるため、加入している協同組合に確認してください。
面倒でも利用規約の確認を
カード会社にクレジットカードやETCカードを申し込むときには、必ず利用規約が表示されます。
普通は何ページもあるため、読んでない人も多いと思いますが、何かあったときや気になったことがあったときは、面倒でも確認することをおすすめします。
どこに書いてあるかわからない場合などは、電話で問い合わせたほうが早いです。大事なことですので、面倒でも確認するようにしましょう。
よくある紛失の原因を知って事前に対策しよう

ETCカードの紛失・盗難に遭う原因として多いものをまとめました。事前に知って対策しておくことで、リスクを最小限に留めることができます。参考にしてください。
ETC車載器に挿したままにしている
これをやってしまう人はかなり多いのではないでしょうか。抜き挿しが面倒だから、挿し忘れそうだからという理由でそのままの人もいるでしょう。
挿しっぱなしにしていると、車上荒らしなどで盗難に遭う可能性があることを忘れてはいけません。特に高速道路のサービスエリアでは、抜かない人も多いのではないでしょうか。
盗難する側の立場に立って考えてみるとわかりますが、ETCカードが残っている可能性が最も高いのはサービスエリアです。
クレジットカードと一体型のETCカードだと、高速の料金の支払い以外でも被害が出ますので気をつけましょう。
逆の考え方だと、クレジットカード機能付きだから財布に入れるようになることもあるため、安全とも言えます。
車のグローブボックスなどの収納に入れたままにしている
ETC車載器からは抜いているけど、たまにしか使わないから財布に入れておくのはかさばるし、いざ必要なときに忘れたら困るから、車に置いておこうという人もいると思います。
車載器から抜いても車にあるのでは、あまり意味がありません。
盗難防止のためにも、財布に入れて持ち歩くか家に置いておきましょう。
家のどこかにしまって分からなくなった
高速道路を頻繁に利用しない人は、家のタンスなどにしまっているかもしれません。
どこにしまったのか見つからないで紛失というケースも多いです。ごちゃごちゃしたものと一緒にしまっていると、磁気などで壊れてしまうということもあり得ます。
保管場所は、貴重品をしまう忘れない場所、整理された場所がいいでしょう。
財布に入れておく場合の注意点
女性は財布をバッグに入れる人が多いかもしれませんが、男性はポケットに入れる人が多いと思います。
もし後ろのポケットに入れているのなら、やめたほうがいいかもしれません。
そういう人は経験があると思いますが、後ろポケットに入れているとだんだんと財布は反っていきます。それに合わせてカードも徐々に変形し始めます。
バーが開かなかったら、後ろの車に追突されてしまう可能性もあります。
それが大型トラックだったらと考えると恐ろしいですよね。安全のためにも、財布はせめて前のポケットに入れるか、バッグに入れて持ち歩きましょう。
ETCカード紛失に関するQ&A


ETCカードをどこのクレジットカード会社で作ったのか、10年以上前に作ったからといった理由で、よく覚えていない人は意外と多いようです。
そんなときは、どこに連絡したらいいのか分からないと思います。
まず初めに確認するのは、そのETCカードを作る際に作った元のクレジットカードです。
クレジットカードをそれしか持っていないのであれば、そのカード会社で間違いないと思いますので、そこに連絡します。
複数持っている場合は、1枚ずつ連絡して確認してみるしかないでしょう。
もしカードの明細が手元にあるなら、それから分かる場合もあります。または、通帳の引き落としにも記載されていますので確認してみます。
財布にクレジットカードとETCカードを入れていて、財布ごと落としてしまったら上記の確認方法は使えません。

そういうときは、最後の手段としてCIC(クレジット・インフォメーション・センター)のインターネット開示を使いましょう。
1,000円必要ですが、利用しているクレジットカードの情報を参照できますので、カード会社もわかります。
ETCカードを作ったときに、クレジットカードを作った覚えがないなら、ETCパーソナルカードの可能性がありますので、ETCパーソナルカード事務局へ連絡して、確認してみてください。
ETCコーポレートカードを作成して忘れるというケースは少ないと思いますが、事業用として作成した場合は可能性がありますので、各協同組合へ連絡してください。

通常はETCカードが再発行となっても、クレジットカードはそのままです。
逆にクレジットカードを紛失した場合でも、ETCカードは再発行にはなりません。両方再発行だと時間もコストもかかってしまいます。
新しいETCカードの利用料金は、今あるクレジットカードのほうに請求が来るようになります。

紛失や盗難に遭ってETCカードを停止してもらっている場合でも、クレジットカードは使用する事ができます。
逆にクレジットカードを停止中のときも、ETCカードは使えます。相互に紐付いてはいますが、使用に関してカードは別々のような扱いになります。

「ETC利用照会サービス」に登録していれば、使用されてから、4時間~翌日程度まで経てば、利用履歴が確認できます。
車両番号が違っていても、入力せずに検索することができますので、問題ありません。
まとめ
ETCカードが紛失・盗難に遭った場合、まずはカードを発行している会社に連絡することと、警察に届けを出すことが大事です。
これさえやっていれば、自分が大きな損害を被ることはありません。
クレジットカード会社発行のものなら、正しく使用していれば補償を受けられるため、そこまで慌てる必要はありません。
ETCパーソナルカードは補償がないため、取り扱いには十分気をつけましょう。
