プリペイド方式のETCカードってあるの?ETCカードをクレジット払いをせずに利用する方法

あなたはETCカードを持っていますか?近年ETCカードの普及率は90%を超えていますので、持っていない人のほうが少ないという状況になってきています。

ですが、時々しか使わないんだから、ETCカードを作るのもどうなのかなと思っていたりとか、クレジットカードを作るのも面倒だったり、または事情があって作れなかったりという理由で、ETCカードを持っていない人も中にはいるかもしれませんね。そんなときにプリペイド方式のETCカードがあれば、気軽に使えて助かりますよね。

あれば便利で普及していそうなのに、聞いたことはありませんよね。実際はETCのプリペイドカードは存在するのでしょうか?今回はこの疑問を解決していきたいと思います。

プリペイド方式のETCカードはない

プリペイド方式のETCカードはない

結論から言うと、残念ながらプリペイド方式のETCカードはありません。あったら便利で人気も出そうなのになぜないのでしょう?それには通行料金の仕組みやETCのメリットが関係しているのです。一体何が問題でプリペイド方式のETCカードを作れないのでしょうか?ひとつずつみていきましょう。

通行料金を知っておかなければならない

まず初めに、高速道路の通行料金の仕組みや支払い方について考えなければいけません。普通高速道路を利用するとき、高速道路に乗った時点では料金は確定していませんよね。

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「行き先は決まっているんだから、料金も決まっているよ」

と言う人もいるかもしれませんが、それは頭の中だけの話であって、料金が確定するのは出口の料金所を通過するときです。

事前に調べていることもあると思いますが、いくつかの高速道路を乗り継いで利用した場合、ETC割引の計算も含めてすぐに計算できる人は少ないのではないでしょうか?クレジット方式の場合は、金額がいくらになっても気にせずに通行できますが、プリペイド方式だとそうはいきません。事前にいくらになるかを知っておき、その分を用意しておく必要があります。

プリペイド方式のETCカードだった場合どうなる?

プリペイド方式や、Suicaのようにチャージして使うETCカードだったとしても、問題なく使えそうな気はします。クレジット方式がプリペイド方式になっただけですから。ですが、問題となるのは「残高が不足していたとき」です。

こういう状況になってしまったら、何が起こるでしょう?まずゲートは当然開きませんので、ETCレーンを塞いでしまうことになります。他にもETCレーンがあればまだいいですが、一つしかない場合は大渋滞が起こります。後ろの車には迷惑をかけてしまいますし、最悪追突事故や玉突き事故になる可能性だってあります。

仮にその場でチャージする機械を設置してチャージできるようにしたとしても、時間がかかります。もしそうなった場合、一般レーンを使っていたほうが早かったということになりかねません。ETCレーンを使うことのメリットの一つは、止まらずにスムーズに通過するとこですから、これではETCを使う意味がないと言えます。

自分が利用する予定の通行料金をあらかじめ用意していたとしても、高速道路を降りる場所を過ぎてしまって、予定の金額を超えてしまったり、工事中で迂回しなければならないなどのアクシデントが起こる可能性もありますので、こういった状況になることを考慮すると、プリペイド方式のETCカードを導入するのは難しいと言えます。

クレジットカード以外のETCカード、ETCパーソナルカード

クレジットカード以外のETCカード、ETCパーソナルカード

プリペイド方式のETCカードがないのは残念ですが、クレジットカードを作らなくてもETCカードを作ることはできます。ETCパーソナルカードと呼ばれるカードです。ここではそのカードの特徴、作り方などを簡単に紹介していきます。

ETCパーソナルカードはクレジット方式のETCカードに近いですが、そうではなくプリペイド方式にも近いものがあります。ちょうどその中間に属しているETCカードと言ってもいいでしょう。

このカードは高速道路を運営しているNEXCOや、本州四国連絡高速道路株式会社などの事業者6社が共同で発行しているETCカードです。聞いたことがない人もいるかもしれませんが、言わば公式のカードのようなものですので、あやしいものではなく安心して使うことができます。

ETCパーソナルカードのメリット

メリットは前述の通り、クレジットカードを作らなくてもETCカードが持てるということです。審査はありますが、クレジットカードのように年収や職業で審査落ちするということもなく、信用情報がブラックの場合でも作ることができます。信用情報に自信がない人にとってはとてもありがたいカードです。

ETCパーソナルカードのデメリット

ですが、そんなにうまい話があるわけはなく、デメリットがいくつかあります。まず、インターネットから申し込めないため、作るのに少し手間と時間がかかります。それから、クレジットカードのように、利用してもポイントが貯まることはありません。費用の面では、年会費が1,234円と、カードの発行手数料がかかります。それから、最初にデポジットを預ける必要があることです。

デポジットとは証拠金のことで、月の平均利用額に応じた金額を預けなければいけません。目安としては、平均利用月額の4倍です。平均利用月額が5,000円なら、デポジットは2,0000円になります。デポジットは2,0000円単位ですので、平均利用月額が多いとかなりの額のデポジットが必要になります。デポジットは解約時に返還されます。

ETCパーソナルカードの申し込み方法

ETCパーソナルカードを申し込むには、まずは申込用紙を取り寄せる必要があります。ETCパーソナルカード事務局へ電話して郵送してもらいましょう。

ETCパーソナルカード事務局

TEL 044-870-7333(土日、祝日、年末年始除く9:00~17:00)

高速道路の一部のサービスエリアやパーキングエリアなどにも設置してありますが、取りに行くのが大変ですので郵送が一番でしょう。急ぐときはオークションなどでも手に入ります。

申込用紙が送られてきたら、必要事項を記入し事務局へ返送します。書類に不備がなければ、デポジットの払込票が届きますので、それを郵便局やコンビニなどで支払います。入金が確認されると、2週間程度でETCパーソナルカードが郵送されてきます。

ETCパーソナルカード利用時に注意すること

ETCパーソナルカードを利用する上で面倒なのが、デポジットの存在です。毎回決まった金額を利用するのならそこまで気にする必要はありませんが、毎月違う金額を使う場合はデポジットの増額を求められることがあります。デポジットを20,000円で登録していた場合は、20,000円の70%を超えて利用すると増額しなければいけません。

増額の要請が来ると、デポジットをさらに振り込まなければなりません。20,000円単位ですので場合によっては高額になります。仮に11,000円だとするとデポジットは60,000円になります。

また、一番気をつけなければならないのは、限度額を超えて利用するとカードが即停止されることです。カードが停止されているのに気づかずETCの料金所を通過しようとして、ゲートに衝突したり、急ブレーキを踏んで後ろの車に追突されたりということも考えられます。限度額はデポジットの80%となっていますので、初めのうちから自分の限度額を計算して頭に入れておきましょう。

カードが停止されないように金額を把握するために、ETC利用照会サービスを使うと便利です。このサービスは利用した高速道路の明細を見ることができ、ほとんどの場合翌日には反映されているのでおすすめです。

家族カードを利用する

家族カードを利用する

クレジットカード会社によって違いはあるのですが、家族カードを発行してくれるカード会社もあります。これは、クレジットカードを持っている人の家族に対してクレジットカードやETCカードを発行できるサービスで、名義人の信用情報を元に審査が行われますので、カードが必要な人がブラックだったとしても、関係なく発行してもらえます。

一例として、三井住友VISAカード、オリコカード、dカードなどが、家族カードでETCカードを発行できるカード会社になります。自分の家族が持っているカードが、家族カードでETCカード発行に対応しているかを確認してみましょう。ただし注意点として、請求は名義人に対してされます。そのことで家族とトラブルにならないようにしておきましょう。

理由があってクレジットカードを作れないときの対処法

理由があってクレジットカードを作れないときの対処法

ETCカードを持つためのクレジットカードを作りたくない、作れない人もいると思いますが、理由によっては作れないと思っていても作れてしまう場合があります。そういう人のために役立ちそうな情報を紹介していきます。

クレジットカードを使いすぎてしまうのが怖い

「今月はカード請求が30万円もきた!」

という話を聞くと、使いすぎてしまうのが怖くてクレジットカードを持ちたくないという人もいるでしょう。ひと昔前はクレジットカードは怖いものだと言われていましたし、未だにその名残もあるのかもしれません。ですが、クレジットカードを使わないようにするための方法もあります。これを覚えておけばまずは大丈夫でしょう。

キャッシング枠を0円にしておく

クレジットカードの申込時には、希望するキャッシング枠を記入する欄があります。そこに初めから0円で申し込んでおけば、お金を借りることはできませんから、何も心配することはありません。キャッシング枠がないと審査にも通りやすくなりますから、一石二鳥です。また、すでにキャッシング枠がある場合でも会員サイトや電話で申し込んで0円にしてもらうこともできます。

限度額を下げる

クレジットカードのショッピング枠にも限度額があります。ショッピング枠の限度額は、基本的に年収などに応じてカード会社が決めます。利用金額や年数によってこの限度額はどんどん上がっていきますが、下げることもできるのです。持っているカード会社の会員ページで手続きするか、カスタマーセンターに電話して限度額を下げたいということを伝えましょう。

一般的には限度額の最低額は10万円であることが多いです。10万円あればETCカードの利用金額がオーバーすることもないでしょうし、仮にクレジットカードを使いすぎたとしても、一度に来る請求は10万円が限度です。これなら払えないことはない額ですので安心ですね。

クレジットカードを使わない

そもそもETCカードが目的なので、クレジットカードを無理に使う必要はありません。高速道路の通行料金以外の支払いは、従来どおり現金でしはらって、クレジットカードは家に保管しておけば使うことはありませんので安心です。保管する際は金庫など安全な場所にしておきましょう。くれぐれもどこにいったか分からないということがないようにしましょう。

年収が低いなどの理由で審査に通る自信がない

クレジットカードの審査に通るか自信がないという人は、審査の通りやすいクレジットカードに申し込んでみると通る可能性があります。申込時のポイントはキャッシング枠を0円にすることです。キャッシング枠がなければ年収が低くても審査に通りやすくなります。また、家に固定電話がある場合はその番号も入力したほうがいいでしょう。

固定電話があるということは、決まった住所を持っているという証明になりますので、信用が少し上がります。申し込むクレジットカードは、三井住友VISAカードやMUFGカードといった銀行系のカードは避けたほうがいいでしょう。以下のブラックの人におすすめのカードも参考にしてみてください。そして、注意点として、前回の申し込みから最低1ヶ月は空けたほうがいいでしょう。

ブラックなので作れない

自分の信用情報がブラックだから、クレジットカードは作れない。そう思っていませんか?確かにブラックだとクレジットカードを作るのは難しくなります。でも、まったく不可能だというわけではなく、実際にブラックでも審査に通った人、通ったカードもあるんです。ここではそんな、ブラックでも通った実績のあるクレジットカードを紹介します。

ただし、ブラックの人でも支払能力の高い人や低い人様々ですので、必ず審査に通るというわけではありません。参考程度に考えてください。

アコムACマスターカード

消費者金融であるアコムが発行する、アコムACマスターカードも審査が通りやすいカードとして有名です。その理由はこのクレジットカードが消費者金融系のカードだからです。消費者金融系のカードは、銀行系や独立系のクレジットカードと違い、審査基準が最もやさしくなっていますから、その分審査に通りやすくなっているのです。

ライフカード(有料カード)

ライフカードもブラックで通ることがありますが、これは年会費が有料のほうのカードになります。ライフカードには年会費が無料の一般のものと、年会費が有料で5,000円のカードがあります。申し込み方法としては、まず年会費無料のものに申し込み、審査落ちしたときに有料の方へ申し込みを促す案内が届くことがありますので、そこから申し込みます。

年会費はかかりますが、案内が届けば通る可能性はグッと上がります。年会費無料の方の審査基準では、ブラックだと厳しい場合があります。年会費を払ってもいいならこのカードに申し込むのも悪くはありません。

アメックス・グリーンカード

外資系であるアメリカンエキスプレスは、審査方法が日本のものと異なりますので、ブラックでも通る可能性があります。ステータスも高いカードですので、支払いのときにも堂々と出すことができます。ただし、アメックス・グリーンカードは年会費が12,000円かかります。ETCカードの年会費は無料ですが、発行手数料が850円(税別)かかります。

年会費は初年度無料のときに入れば、かなり節約できます。かかったとしても月額に換算すると1,000円ですので、そこまで負担にはなりません。アメックスは海外旅行保険やプロテクション機能、割引などのサービスが充実していますので、年会費を払っても損はないと言えるでしょう。

プリペイドカードでETCカードは作れないの?

プリペイドカードでETCカードは作れないの?

クレジットカードに似たものにプリペイドカードがあります。例えば以下のような種類があります。これはチャージして使用するものですが、券面をよく見るとVISAやMasterCardなどの国際ブランドが描かれています。もしかしてこれでETCカードを発行できるんじゃないの?と考えた人もいるのではないでしょうか。

  • 三井住友VISAプリペイド
  • ANA VISAプリペイド
  • dカードプリペイド

  • Polletカード
  • auウォレットプリペイドカード

どれも簡単に作れて審査がありませんので、ETCカードが発行できるならこんなに楽なことはないですよね。しかし、残念ながらこれらのカードはETCカードの発行には対応していないのです。auウォレットプリペイドカードは対応していませんが、auウォレットクレジットカードは対応しています。やはり、クレジットカードでなければダメなんですね。

ちなみに同じようなカードでデビットカードもありますが、デビットカードもETCカードの発行には対応していません。

まとめ

まとめ

ETCの利用率が9割を超えている昨今、クレジットカードを作れない人にとっては、クレジットカードを作らないとETCカードが持てないというのは、厳しいように思えます。

対処方法として、ひとまずはETCパーソナルカードを利用しておけば、ETC割引が受けられ得にはなります。そしてクレジットカードが作れるようになってから新たにETCカードを作るのがスムーズです。それまで待てないという人は、今回紹介した審査が通りやすいカードへの申し込みを試してみてください。


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